赤ちゃんの頭の形を矯正するヘルメット治療とは?費用や効果は?

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Child

こんにちは。ショータローです。

この記事は

・ヘルメット治療って何?危険はないの?
・費用や効果がどの程度あるのかを知りたい。

こういった疑問をお持ちの、赤ちゃんの頭の形で悩まれている人に向けて書いています。

私たち家族(妻、子ども一人)も、息子が8カ月~1歳2カ月(14カ月)のときにヘルメット治療をしました。自分たちの経験も踏まえて費用や効果について結論からいうと、

費用はザックリ40万円強と高く、医療費控除も対象外です。

効果はあるといわれています。

私たちの息子も、頭の形は100%ではありませんが良くなりました。ただヘルメット治療自体の効果がどの程度あったのかはなんともいえませんが。

本文ではそもそもヘルメット治療とは何なのか?という部分から、改めてその費用や効果についても解説していきます。

(私たちはAHS Japanさんのスターバンドというものを利用しましたので、それに基づいてお話させていただきます)

参考: AHS Japan

記事の内容

  • ヘルメット治療って?
    →治療方法、期間、費用、治療を開始するまでの流れ  
  • ヘルメット治療の効果は?危険ではない?
    →効果、危険(リスク)

私たち夫婦も当時すごく悩みました。この記事が同じようにお子さんの頭の形について悩んでおられる皆様のお役に立てれば幸いです。

ヘルメット治療って?

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ヘルメット治療とは、位置的要因が原因で変形した赤ちゃんの頭の形を矯正する治療のことです。ヘルメットはリモルディングヘルメットと呼ばれており、リモルディング(remolding)は再成形という意味です。

ここで位置的要因って?と思われた人も多いと思うので、まずは赤ちゃんの頭の形について簡単に説明します。

赤ちゃんの頭の形。位置的要因とは?

赤ちゃんの頭の形がいびつになる要因は大きく分けて、病気によるもの位置的要因によるものと2つあるといわれています。

病気によるものは、頭の中の髄液の障害により頭が大きくなってしまうものや、赤ちゃんの頭蓋骨の縫合線(骨がまだ閉じていない部分)が通常より早く閉じて、正常な頭蓋骨の成長を妨げるものなどがあるそうです。

位置的要因によるものは、赤ちゃんがお腹にいるときや生まれるとき、生まれた後の生活の中で偏った外力を受けて、頭の形に扁平(へんぺい)部分、平らな部分などの変形ができる場合をいいます。

これを位置的頭蓋変形症というそうです。

ヘルメット治療はこの位置的要因で変形したもののみを対象としています。

位置的要因にはさらに先天性のもの後天性のものに分けられます。

先天性の要因と後天性の要因

先天性のものは、出産前の子宮内の環境や分娩時に起きる抑圧の影響によるものといわれています。

わかりやすい例でいえば、出産直後の赤ちゃんってみんな結構頭が細長かったりしますよね?よく見かけると思います。

私たちの息子も吸引分娩したのもあってか、出産直後はおでこが圧迫された感じで頭が長かったです。

後天性のものは、主に長時間同じ体勢(同じ頭の向き)で寝かせることだそうです。

赤ちゃんは長時間眠るのが仕事ですし、はじめは自分で寝返りを打てないので、頭の同じ部分に長時間外力がかかります。

赤ちゃんの頭はまだやわらかいので、それで扁平になるそうです。寝ぐせというやつですね。

うちの息子も顔がいつも同じ方向(右)を向いて寝ていました。

後天性のものには他にも抱っこの向きベビーカーチャイルドシートの使用など様々な要因があるそうです。

ヘルメット治療はこの後天性の要因を軽減しながら残りの成長過程でより良い形に整えていくものです。

ちなみに、

現代は乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクがあるため、寝返りが打てるまではうつ伏せで寝かせることは危険とされており、仰向けで寝かせることが基本となっています。

うつぶせ寝が常であった欧米では仰向け寝が推進されるようになってから、後頭部の変形など以前より頭の形が扁平になる赤ちゃんが急増したそうです。

後天性の要因が増えたためですね。

(日本人の場合は絶壁の人が多いといわれていることからも、日本人は元々仰向けで寝ることが多いようなので、このような話はいわれていません)

よくある赤ちゃんの頭の形のゆがみ

よくある一般的なゆがみとしては、斜頭症短頭症長頭症などがあるといわれています。

出典:頭のかたち入門|AHS Japan

私の息子は斜頭症でした。

続いて

  • 治療方法はどのように?期間はどのくらい?
  • 費用はどのくらい?医療費控除は使える?
  • 治療スタートまでの流れ

について、お話しします。

治療方法はどのように?期間はどのくらい?

ヘルメット治療の方法は、頭の形の突出部分を外から抑圧するのではなく、内部からの成長を受動的に抑圧し、また扁平部分(平らになっている部分)にスペースを与え、頭の成長とともにより良い形に導くものです。

そのため、まずは赤ちゃんの頭の形を計測するためにスキャンをし、そのデータを元に矯正に適したヘルメットを作ります。

実際の例を見た方がイメージしやすいと思うので、うちの子のスキャンデータを見てみてください。

これが上から見た頭の形で、一番はじめに測ったものです。うちの息子は後頭部が左右非対称で斜めになっており、斜頭症というものに分類されます。

赤線が実際の頭の形で、青線はスタッフの方が手書きで書いてくれた左右対称の理想の形です。この青線に近づけるようにヘルメット治療をするということになります。

ヘルメット治療はこの赤線と青線の間が空いている部分、つまり扁平部分により空いてしまった部分を埋めるように成形、頭の成長を促します。

治療期間は3~6カ月間

治療期間は基本的に3~6カ月間です。赤ちゃんの頭の成長速度的に理想は実月齢が4~7カ月ごろがベストだそうです。(実月例:出産予定日より換算したもの)

3カ月未満の赤ちゃんは首がすわっておらず、まだヘルメットを支えることができないので適応されません。

逆に12カ月を超えてくると、頭の成長速度が落ちるので効果が得られにくくなってくる分、治療期間がもう少し必要になる場合もあるそうです。

治療が受けられる期間は実月齢が18カ月までで、それ以降は禁忌となっています。

ヘルメット着用時間は1日23時間

ヘルメットの1日の着用時間は23時間です。
毎日お風呂以外の時間は常に着用します。

治療開始当初は、初日は1時間からはじまり、2時間、4時間と肌の状況など異常がないかを確認しながら、徐々に増やして慣れさしていきます。

1週間ぐらいで23時間のフルタイム着用を目指す感じです。

ヘルメットの着用は正しくつけることが必要ですが、最初は斜めに付いているように見えたり、これで正しくできているのか不安だったりします。

私たちも「こんな感じでいいんでしょうか?」と、よくAHS Japanさんのスタッフさんに質問していました。

治療をスタートして1カ月程は2週間ごとぐらいに事務所に通い、スキャンをとり形成が順調かどうかや、肌荒れなどのその他異常がないかも含めチェックを行います。

2カ月目以降からは1カ月に1回のペースで通う感じでした。赤ちゃんの頭の形も日々成長とともに変わっていくので、チェックのたびにヘルメットの微調整をしてくれます。(微調整をしてくれる人は義肢装具士の国家資格者です)

費用はどのくらい?医療費控除は使える?

実際に当時 (2015年12月) の私たちにかかった費用は、すべて込みで約42万円ぐらいです。

内訳を見ていきましょう。

  • AHSに支払う金額 388,000円(税込み)
    →測定コース10,000円と本申し込み378,000円。
  • 交通費(自宅から銀座のオフィスまで) 22,400円
    →往復2人で3,200円×7回=22,400円
  • 提携医療機関での適応診断 ? 円
    →すいません、思い出せず。
  • 消毒用のウェットティッシュなど備品 5000円ぐらい?

ザックリ合計すると約42万円ぐらいかなという感じです。    

やはり治療費が高額です。次にかかるのはチェックのために通う交通費ですね。備品は大してかかりませんでした。

私たちは当時ある程度AHS Japanさんのオフィスに近いところに住んでいたのでまだ良かったですが、これが遠方の人になると通うだけでも交通費は馬鹿になりませんよね。

現在(2019年7月)は私たちが利用していたころより、対応可能な施設が増えているようです。詳しくは下記リンクへどうぞ。

参考:提携医療機関/フォローアップ施設|AHS Japan

医療費控除は対象外

ヘルメット治療は依然として医療費控除の対象外です。

2019年2月にAHS Japanさんリモルディングヘルメット(Orthomerica社製のスターバンド)が日本でも医療機器として認められたそうですが、まだ医療費控除の対象とはなっていないようです。

高額な治療になりますので、早く対象にしてほしいものです。

治療スタートまでの流れ

私たちが利用させていただいたAHSJapanさんのパターンで解説します。

流れは

  1. 「あたまのゆがみ度測定コース」に参加する
  2. 提携医療機関の受診
  3. 正式な申し込み。ヘルメットをオーダー
  4. 10日~2週間後、ヘルメット受取り。治療スタート

こんな感じです。

1.「あたまのゆがみ度測定コース」に参加する

一番最初です。ここで赤ちゃんの頭の形と、ヘルメット治療の説明を聞きます。そして実際に赤ちゃんの頭をスキャンし、現在どういう状況か説明してくれます。

参加費が1万円かかりますが、後に本申し込みをした場合はこの分を差し引いてくれます。

2.提携医療機関の受診

赤ちゃんの頭の形のゆがみが病的な要因でないかを確かめるために、提携病院でレントゲン撮影などの受診が必要になります。

医師からヘルメット治療に関して適応可の診断をもらえると、本申し込みをすることができます。

3.正式な申し込み。ヘルメットをオーダー

再度オフィスを訪れて本申し込みをします。改めて赤ちゃんの頭をスキャンし、ヘルメットをオーダーします。(ゆがみ測定コースから3日以内の場合、再スキャンは不要みたいです)

当時は支払いに関しては一括か、申込金と残額を分けて支払うかなどパターンがあった気がします。支払ったタイミングは思い出せませんが、私たちは一括で支払いました。(冬のボーナスが…笑)

4.10日~2週間後、ヘルメット受取り。治療スタート

ヘルメットはアメリカで作られているので、受取りまで10日~2週間ぐらい時間がかかります。

届いたら事務所を訪れ、実際に赤ちゃんに付けてみて微調整を行います。取り付け方など治療に関して改めて説明を受け、慣らしからの治療がスタートします。

ヘルメット治療の効果は?危険ではない?

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親としては小さい赤ちゃんにヘルメットなんかを付けさせて本当に大丈夫なのか?という不安がすごくあると思います。何より私たちもそうでした。

・本当にヘルメットなんかで効果はあるの?
・矯正して頭に悪い影響とか危険な要素はない?

こんな気持ちでした。私たちの経験も踏まえてお話しします。

効果はある?

ヘルメット治療は一般的に効果があるといわれています。効果の大小は治療時の月齢や、ゆがみの程度によるそうです。

欧米では日本よりも認知度が高く、アメリカではヘルメット(リモルディングヘルメット)が、FDA(アメリカ食品医薬品局)のクラスⅡの医療機器として認定されています。

(FDA=アメリカ食品医薬品局とは、日本の厚生労働省の当たる組織です)

日本でもその有用性が現在検討されています。

筋性斜頸に伴う頭蓋変形はもちろん、その他の頭蓋変形に対して簡便で安全、より効果的な治療が可能となり、患者・保護者の肉体的・精神的な負担の観点から、既存の治療法よりすぐれていると考えられる

第22回 医療ニーズの高い医療機器等の早期導入に関する検討会について|厚生労働省

私たちの息子はどうだったのか?

私たちの場合は、治療にベストな実月齢4~7カ月の時期を過ぎた8~14カ月の時期の治療でしたので、条件としては決して良くはない、効果が出たとしても薄いといわれる時期でした。

結果的には冒頭でお話ししましたが、息子の頭の形は良くなりました。もちろん100%ではありませんが、私たちも嬉しかったですし、まあやって良かったのかなと安心しました。

実際に息子のデータを見てみてください。

赤い線が一番はじめの頭の形で、(左図の)青い線が治療を開始して6カ月後の形です。

全体的に成長しつつも、割合的に扁平部分が大きく成長することで、左右対称な丸みを帯びた形に近づきました。

初めにスタッフの人が書いてくれた理想の形(右図の青い線)とまではいきませんが、結構近づいた気はします。

ただし、これがヘルメット治療自体の効果なのかどうかは証明できません。もしヘルメット治療をしなかったらどうなっていたのか、この場合と比べることができないからです。

「もしかしたらヘルメット治療しなくてもある程度良くなってたんじゃない?」という話です笑

実際私たちもヘルメット治療を申し込むかどうかをとても悩んでいました。

いくら息子のためとはいえ単純に高いですし、なんかモラル?的にもどうなの?みたいな微妙な気持ちもありましたし、正直ほっといても良くなるんじゃない?という思いもあり、ネット検索の日々でした。

なので完全な僕の主観(直感?)で効果について感想的に述べさせていただくと、

「ヘルメット治療をしなくてもある程度は良くなり、髪の毛も増えてそこまで気にならなくなっていたかも…と正直に思います。でも、ヘルメット治療は多少なりとも効果があったんかなとも自然に思えます。しないよりは良くなったんかなって。」

やって良かったと感じています。

私たちはヘルメット治療をすすめるわけではなく、これはただの本音です。

当時悩んだことや毎月の計測データなどより具体的な情報を体験談としてこちらの記事に書いていますので、ぜひ読んでみてください。同じ悩みをお持ちの人には、こちらもきっと役に立つ記事となっています。

内部リンク(作成中)

危険(リスク)は?

一番大きいリスクは、肌の炎症のリスクです。

お風呂以外は1日ずっと付けているので、当然汗をかいて蒸れます。ヘルメット内側の素材は肌に優しい素材で作られていますが、相性が悪かったり、お手入れをちゃんとしなかったりすると炎症することがありえます。

息子も寝ていて起きたときや、遊んでいるときはヘルメットの中が汗だらけになっていましたので、ヘルメットを外して頭を拭いてあげ、ヘルメット自体も消毒して拭いてまたつけるなど、結構こまめにお手入れしていました。

(お手入れは消毒用アルコールのみで、水洗いはダメだったと思います。)

また、私たちはヘルメットの抑圧による頭への影響を心配していたのですが、当時AHS Japanさんに聞いたところでは、ヘルメットは外部から抑圧するわけではなく内部の成長を受動的に抑圧する程度なので問題ないということでした。

実際いろいろ調べてみましたが、抑圧による問題は今のところ出てきていないようです。

他にも探せばリスクはあると思いますが、その辺は基本的な使用方法を守ることで防げるものだと思います。

まとめ

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この記事では

  • ヘルメット治療って?
    →治療方法、費用、治療を開始するまでの流れ
  • ヘルメット治療の効果は?危険ではない?
    →効果、危険(リスク)

について解説してきました。

弁護士の大渕愛子さんやタレントの秋山莉奈さんがお子さんにヘルメット治療をしたことで話題になりましたが、日本でも少しずつヘルメットを付けた赤ちゃんを見かけるようになった気がします。

ただそれでも欧米に比べると認知度や浸透率は低いです。その背景には日本人は元々仰向けで寝る習慣が欧米に比べてあるので、昔から頭の形のゆがんだ赤ちゃんが多いということです。日本人は絶壁の人が多いのも事実ですし。

なので昔からの名残りで、ほっといたら治るというイメージがあるのだと思われます。実際は治るというより、髪の毛も増えて目立たなくなるという方が正しいと思います。

ヘルメット治療は高いですし医療費控除もまだ使えませんが、今のところリスクがそんなにないので、日本でもそのうち歯列矯正と同じぐらい身近なものになっていくかも?しれませんね。私たち家族はなんとなくそんな気がしています。

ヘルメット治療はするとなると時期が限定されます。早いに越したことはないので、赤ちゃんの頭の形でお悩みの人はとりあえず問い合わせて相談されてみると良いと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。お役に立てれば幸いです。

参考:AHS Japan